2016年6月30日 (仮訳)従来Psoroma属に含まれていた黄緑色の樹皮生鱗片状地衣に対する新属、PsorophorusおよびXanthopsoroma Elvebakk, A. et al., 2010. Psorophorus and Xanthopsoroma, two new genera for yellow-green, corticolous and squamulose lichen species, previously in Psoroma. The Lichenologist. Available at: http://journals.cambridge.org/abstract_S0024282910000083 [Accessed June 30, 2016]. 【R3-03065】2016/06/30投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 南米産の地衣、Psoroma fuegienseおよびPsoroma pholidotumに対して新属Psorophorusを提唱した。 また、Psoroma contextumおよびPsoroma soccatumの2種に対して新属Xanthopsoromaを提唱した。 本研究で検討した10種のうち9種は単系統群を形成したが、Psoroma hypnorumのみは多系統群に留まった。 Ins. Juan Fernández (新組み合わせ) Psorophorus pholidotus Elvebakk & S.G. Hong 旧名:Parmelia pholidota Mont. ※本種のネオタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Psorophorus fuegiensis チリなどに分布する ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり成熟した子器が強い凸形ではなく弱い凸形 本種と異なり子器の縁部が”evanescent”でない 本種と異なりセファロディアが淡灰色ではなく暗灰色 本種と異なりセファロディアが幼時ロゼット状~臍状ではなく不規則なクッション状 本種と異なり子嚢頂部の管状の構造の幅が広いのではなく狭い 本種と異なり子嚢胞子が長楕円形でしばしば不規則形なのではなく規則的な類球形~短楕円形 本種と異なり子嚢胞子頂部のペリスポアに小結節状の伸長部を有するという特徴を欠く ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Psorophorus fuegiensis (Zahlbr.) Elvebakk & S.G. Hong 旧名:Pannaria fuegiensis Zahlbr. ※Psoroma microlepideumを本種のシノニムとした。 【よく似た種との区別】 Psorophorus pholidotus チリなどに分布する ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり成熟した子器が弱い凸形ではなく強い凸形 本種と異なり子器の縁部が”evanescent”である 本種と異なりセファロディアが暗灰色ではなく淡灰色 本種と異なりセファロディアが幼時不規則なクッション状ではなくロゼット状~臍状 本種と異なり子嚢頂部の管状の構造の幅が狭いのではなく広い 本種と異なり子嚢胞子が規則的な類球形~短楕円形ではなく長楕円形でしばしば不規則形 本種と異なり子嚢胞子頂部のペリスポアに小結節状の伸長部を有する ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Xanthopsoroma contextum Elvebakk & S.G. Hong 旧名:Psoroma contextum Stirt. 【よく似た種との区別】 Xanthopsoroma soccatum チリなどに分布する 地衣成分としてテルペノイドを有する ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より地衣体のサイズが小さい 本種より地衣体が薄い 本種と異なり子器を形成する頻度が低い 本種より子器のサイズが小さい 本種と異なり粉芽を有する 本種より子嚢胞子が長い 本種と異なり子嚢胞子頂部のペリスポアにほとんどの場合大型截断状の伸長部を有するのではなく結節状の伸長部を有する 本種と地衣成分のテルペノイドの種類が異なる ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Xanthopsoroma soccatum (R. Br. ex Cromb.) Elvebakk 旧名:Psoroma soccatum R. Br. ex Cromb. 【よく似た種との区別】 Xanthopsoroma contextum チリなどに分布する 地衣成分としてテルペノイドを有する ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より地衣体のサイズが大きい 本種より地衣体が厚い 本種と異なり子器を形成する頻度が高い 本種より子器のサイズが大きい 本種と異なり粉芽を欠く 本種より子嚢胞子が短い 本種と異なり子嚢胞子頂部のペリスポアに結節状の伸長部を有するのではなくほとんどの場合大型截断状の伸長部を有する 本種と地衣成分のテルペノイドの種類が異なる ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (チリ新産種) Psoroma buchananii (C. Knight) Nyl. 【よく似た種との区別】 Psoroma fruticulosum チリに分布する ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される